STRAY CAT run to paradise!! 2

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新しい朝がきた!!

希望の朝だ!!

喜びに胸を開け大空仰ごうかなって思って出社!!

剛はいつものようにピンクの原動付き自転車にまたがりご機嫌サウンドを口ずさみながらいつもの道を爆走(法定速度内で爆走、笑)

軽やかに足を上げ自慢の中途半端なセンター分けを振り乱しヘルメットを着脱!!

元気にオハヨウさんの挨拶

「昨日さぁ~夜遅くにさぁ~警備会社から連絡があってさぁ~呼び出されたってわけぇ!!」

愚痴からの始まりである

朝会社の玄関を掃除していた小坊主にとりあえず昨晩の不可解な出来事の説明

「先に進もうとしたら怒られちった、」

他愛もない会話で楽しくおしゃべりを終えいつもの業務へ

しかしやはり昨晩の不可解な出来事が頭から離れない

いったいあれは何だったんだ?なぜ誰もいないのに警報器が作動したんだ?

彼の頭の中はもはやカオスと化していた、今に不安と恐怖に押しつぶされそうになっていた

そんな過酷な状況での業務、常人では耐えられない、もはや彼の精神力は神をも凌駕する

気がつけば時計の針は18時を指していた

「えっ!!もうこんな時間?」

カオスが彼から時間の感覚を奪っていた

比較的忙しい時期ではないためスタッフたちも18時ぐらいにはパラパラと帰っていく

「お疲れサマンサ!!」 「お疲れんこん!!」

寒い!!初春なのに寒さで凍えそうだ!!

そうこうしてるうちに工場内には剛も含め5人だけになってしまった

「今日もいっぱい仕事してしまったぁ~!!¥200ちょうだいぃ!!」

剛はスペシャルな笑顔で周りを威嚇する!!そう、誰も彼には¥200を渡さない

スタッフ達が馬鹿なやりとりで就業後に遊んでいる、いつもの放課後だ

 

 

ガサ!!ガサガサっ!!ガサガサガサガサっ!!!

 

 

 なんだこの音は

ガサ!!ガサガサっ!!ガサガサガサガサっ!!!

急いで全員で現場に向かう

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おさぁ~ん5人が近い近い

「DIE !! DIE~IE D~~~IE」

奇怪な叫び声が現場に鳴り響く、「DIE !! DIE~IE D~~~IE」

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くまなく現場を捜索する最近寝起きの初老っぷりが板についてきた猪田氏

「DIE !! DIE~IE D~~~IE」

 

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その時黒い影が!! 誰だ!!誰だ!!誰ぇ~~だ~~!! ガッチャマンではない!! チーターだ!!

時速200kmで弊社の2階倉庫をピンク色の原付より約160km上回る速さで駆け抜ける

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この画像を見ていただけるとご確認頂けるであろう このシルエット、この筋骨隆々の体付!!間違いなくヒョウ、チーターである!!

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このカーブの曲がり方、スピードを上手く殺さず最小限のアールでコントロール、まさにチーター

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一瞬でおさぁ~ん達の包囲網を掻い潜り一階倉庫に逃げ込んだ !!無い頭をフル回転させ再びグズグズの包囲網を形成

捕獲用の檻を持ち寝起きの初老が見苦しい猪田氏が捕獲係に任命

剛は最前線でチーターに追い込みをかける!!

「ちがうちがう!!そぉ~~うじゃ!!そぉ~~うじゃなぁ~~いぃ」

鈴木雅之ばりの爆音ボイスの怒号がとぶ

 

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少しわかりにくいがこの画像は捕獲した瞬間である 突然の猛獣の侵入に用意しておいたこの檻 すべて真鍮でできている!!

この時、肌の質感が初老を匂わせる猪田氏が名誉の負傷を負ってしまった

傷は彼の指を2mm程切り刻んでいた!!重傷レベルだ!! そう私達は戦友を亡くしてしまった、良い奴だったのに…

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無事捕獲に成功し満面の笑みを浮かべる剛

昨晩の警報器の作動の原因はチーターの侵入によるものだということ

 

彼の不安は消えたが いつ侵入を許したのか?どこから入って来たのか?

いくつか疑問は残るが…

「コムラ産業株式会社猛獣侵入事件」

 

吾輩は猫である。本日はエイプリルフール。

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